もしあなたが、
展示会で“スペック表だらけのパンフレット”を配って満足しているのなら──
それは、ダイエット中の女性にチョコレートケーキを渡して
「これ、身体にいいですよ」と勧めるようなものだ。
いや、それどころか、
水の代わりにサラダ油を飲ませるような暴挙かもしれない。
今の展示会は、もはや「名刺交換の場」ではない。
顧客の課題を探り、その場で解決策を提示しなければならない“戦場”だ。
そしてこの戦場では、「スペック」「仕様書」「寸法図」──
そんなものは相手の心にも、記憶にも、何ひとつ残らない。
どれだけ優れた技術を持っていても、それだけでは契約にはつながらない。
いや、そもそも、“見込み客の視界にすら入っていない”可能性があるのだ。
あなたが展示会でやるべきことは、
「製品がいかに優れているか」を自慢することではない。
それよりも先に、
その製品が、顧客の“困っていること”をどう解決するのか──それを語れ。
あなたの技術は、顧客にとって“存在していない”
冷静に考えてほしい。
あなたのパンフレットは、一体誰に向けて作っているのか?
購買担当者か?
顧客企業の技術者か?
決裁権を持つ管理職か?
それとも、展示会にふらりと立ち寄った“見込みゼロ”の通行人か?
いずれにせよ、
仕様書・スペック表・寸法図だけが書かれたパンフレットでは、
売上は生まれない。
顧客は興味を示さない。
パンフレットは手に取ってもらえない。
あなたの会社の名前も覚えてもらえない。
たしかに、あなたの会社の技術は素晴らしいのかもしれない。
業界内では「知る人ぞ知る存在」なのかもしれない。
──だが、顧客の業界ではどうだ?
顧客が「これは自分たちに関係ある」と感じなければ、
その技術は、この世に存在していないのと同じことだ。
顧客が本当に知りたいのは、
「これは業界No.1の技術か?」ではない。
「この製品を導入すれば、自分たちの何が良くなるのか?」──それだけだ。
解決策はこれだ──“技術を伝える漫画”を作れ
顧客に伝えるべきは、
製品の仕様書でも、スペック表でも、寸法図でも、社長あいさつでもない。
顧客の課題が、あなたの製品によって、“どう解決されるか”──それだけだ。
そして、今、それを伝えるための最強の手段がある。
それが「漫画」だ。
たとえば、あなたが、
「半導体製造装置向けのバルブメーカーで働く社員」だったとしよう。
旧来のパンフレットには、こう書かれている──
・材質:ステンレス鋼製(SUS316L)
・クリーン度:完全禁油
・最高使用圧力(MPa):1
・最高使用温度(℃):80
・最低使用温度(℃):-10
・接続形式:メタルガスケット式
・特長:特殊材料ガス、真空
参照:https://www.fujikin.co.jp/product/series/detail.php?series_id=1553&category_id=
──これを見た見込み顧客は、数秒で読むのをやめる。
そしてパンフレットは、展示会終了後に、そっとゴミ箱へ投げ捨てられる。
では、“漫画”ならどうだろうか?──
登場人物A:
「最近、バルブ交換が多すぎて、生産ライン止められて困ってるんですよ…」
登場人物B:
「それなら、うちの“超寿命バルブ”に替えてみませんか?
実際、3年間ノーメンテで使ってる装置メーカーもありますよ。
3年間ノーメンテなら、1500万円ほどの損失がなくなります。」
これが、“技術力を伝える”ということだ。
これが、“顧客ファースト”のマーケティングだ。
伝えるべきは、あなたの会社の“技術力”ではない。
顧客にとっての“利益”である。
「技術力で勝負」は幻想だ──“顧客の利益”にフォーカスせよ
あなたの会社は、たしかに、他社にはない“技術力”を持っているのかもしれない。
だが、その技術を顧客が理解していないのなら、それは存在していないのと同じだ。
展示会に来る人々は、各社の「技術力」を見に来ているわけではない。
自分たちの課題を解決してくれる会社を探しているのだ。
✔︎ 仕様書や寸法図は読まれない──顧客にとって意味がないからだ。
✔︎ スペック表はスルーされる──技術の価値が伝わらないからだ。
✔︎ そのため、技術自慢のパンフレットは──その場でゴミ箱行きだ。
だが、「漫画」は違う。
漫画は、“技術の価値を顧客に伝える”最強の手段だ。
✔︎ 読まれる──技術の価値を顧客が理解する。
✔︎ 持ち帰られる──社内で回覧され、話題になる。
✔︎ 決裁者の判断材料になる──最終決定に影響を与える武器となる。
もう、気づいているはずだ。
いま、あなたに必要なのは「技術自慢のパンフレット」ではない。
技術を顧客に“伝える力”と、顧客を動かす“仕掛け”なのだ。
つまり、“伝え方”を変えなければ、
どれだけ素晴らしい技術を持っていても、市場には届かない。
顧客の心に届く言葉と形──その答えが「漫画」なのだ。
今すぐ、展示会に漫画を持ち込め。
顧客にとっての“利益”を伝えろ。
それが──
あなたの会社の未来を変える、唯一の方法だ。