もしあなたが、
「技術には自信があるが、マーケティングのことはよくわからない」
と思っているのなら──
断言する。
その瞬間から、あなたの会社は“売れない沼”にハマっていく。
なぜか?
どれほど優れた技術を開発しても、
それを正しく伝える力がなければ、
市場には届かないからだ。
そして「伝える力」は、外注では絶対に手に入らない。
広告代理店に丸投げしている経営者や管理職たちは、
マーケティングを“外注可能な作業”だと誤解している。
だがそれは、野球のピッチャーを他校に頼むようなものだ。
勝てるはずがない。
代理店は、
あなたの製品の技術的な強みも、競合との違いも、
顧客が本当に困っていることもわかっていない。
彼らにできるのは、
せいぜい耳ざわりのいいキャッチコピーと、
表面だけを取り繕った“それっぽい動画”を作ることだ。
それで売上が伸びると思っているのか?──甘い。
丸投げの末に待っているのは、“中身のない広告”と“問い合わせゼロの現実”だけだ。
目次
代理店は売上の責任を取らない
よく考えてみてほしい。
あなたの製品が、
どの現場でどう使われ、どんな課題をどう解決しているか──
代理店は本当に理解しているだろうか?
✔︎ 展示会の存在すら知らない
✔︎ 技術資料もろくに読まない
✔︎ 顧客のリアルな声も知らない
✔︎ それでも「良い広告つくれます」と言ってくる──冗談じゃない
顧客技術者が何に悩み、
購買担当者が何を基準に購買判断し、
あなたの会社と契約することで、競合とどう差別化しようとしているのか──
そういった“顧客の現場のリアル”を、
代理店の人間は理解しようとしない。
理解しないから、「売れない広告」が出来上がる。
だが、もっと深刻なのは──
代理店は「売上が上がらなかった場合の責任」を一切取らないことだ。
✔︎ YouTubeの“視聴回数”や“チャンネル登録者数”が増えれば「満足」
✔︎ SNSの“いいね”や“フォロワー”が多ければ「成功」
✔︎ 動画のコメント欄に“エモい”という言葉があったら「効果があった」
我々が求めているのは「買う顧客」だ。
見るだけの“通行人ユーザー”ではない。
マーケティングの本来の目的は──
売上に直結する問い合わせ・商談・契約を生み出すこと。
代理店がいくら「ご安心ください」と言ったところで、
それは“制作”の話であって、“売上責任”の話ではない。
彼らが成果報酬で仕事をしない理由は明白だ。
成果を出せる自信が皆無だからである。
マーケティング内製化のための3ステップ
では、どうやってマーケティングを内製化すればいいのか?
「うちには人がいない」と言い訳する前に、この3ステップを実行せよ。
言い訳をやめ、動き出す企業から成果は出る。
ステップ1:「語れるエース」を社内から1人抜擢せよ
まず、社内で最も“製品の価値を語れる人間”を探し出せ。
営業でも技術者でもかまわない。階級や部署、年齢や性別は関係ない。
大切なのは──「誰よりも製品を愛し、語れる人間」であること。
その人物をマーケティングの中心に据えよ。
必要なのは「キャッチコピーを考える人」ではない。
「顧客目線で、自社の技術を説明できる人」だ。
この人物こそが、社内マーケティングの“核”となる。
ここから、すべてが始まる。
外から人を入れるな。
代理店に任せるな。
社内にいる「語り手」を起点にせよ。
ステップ2:「週1回の投稿」から始めよ
次にやるべきは──
その“語れるエース”に定期的なアウトプットの習慣を課すことだ。
最初に書かせるのは、派手な広告コピーではない。
「なぜこの技術が必要なのか?」
「この製品は他と何が違うのか?」──
こういったテーマについて、毎週1本文章を書かせよ。
形式は何でもいい。
ブログ、ホームページ、技術資料、Slackの社内チャンネル──
重要なのは「語ること」「書くこと」「考え抜くこと」だ。
バズらなくていい。オシャレでなくていい。
まずは、「語る訓練」の積み重ねをさせろ。
週1投稿を3ヶ月続ければ、その人材は必ず変わる。
伝える力が磨かれ、社内に“使える知識”が蓄積されていく。
これが、代理店との決定的な違いだ。
代理店に任せても、会社には何も残らない。
だが、社員が発信する情報は会社の「武器」になる。
技術の強みや顧客の声を、誰でも引き継げる形で“資産”として残せる。
語る力を鍛えよ。書く力を磨け。
それが、会社の「売る力」を支える柱になるのだ。
ステップ3:「見える化」せよ。仕組みに落とし込め
投稿がある程度溜まってきたら、
次にやるべきは──見える化だ。
書きっぱなしでは意味がない。
情報は、使える形で整理し、武器として管理できる状態にせよ。
製品別、用途別、顧客の課題別に分類し、
「どの顧客には、どの情報を出すべきか?」を明確にせよ。
一覧にせよ。テンプレートにせよ。
“戦略的に再利用できる”状態に持っていけ。
さらに重要なのは、営業や広報との連携だ。
せっかく蓄えた発信の力も、社内に眠らせていては意味がない。
営業の現場で使え。展示会で使え。プレゼン資料にも転用せよ。
この時点で、あなたの会社はもう「実働するマーケティング部」を手に入れたに等しい。
名刺に役職がなくても関係ない。“売れる仕組み”を動かしているのは、この人材たちだ。
✔︎ 育成した人材が語り、
✔︎ 情報が整理され、
✔︎ 全社で活用される──
この三位一体が揃えば、
あなたの会社はもう“売れる体制”を手にしている。
広告代理店の言いなりで散財していた頃と比べれば、
圧倒的に強くなっていることは誰の目にも明らかだ。
“代理店任せ”で沈まないために、今すぐ内製化せよ
「技術はあるのに売れない」──その原因は明白だ。
伝え方を、外部に丸投げしているからである。
会社の命運を、「責任を取らない外注先」に預けるな。
必要なのは、“伝える力”を社内に持つこと。そして育てることだ。
売れる会社に共通しているのは、技術ではない。
伝える力を“手放していない”ことだ。
✔︎ 製品の価値を語れる人間を、1人選び抜け
✔︎ 語らせろ。書かせろ。発信を止めさせるな
✔︎ 書かせたものは全員で共有し、武器として活用せよ
これこそが、マーケティングを「内製する」ということだ。
さあ、代理店に頼る時代を終わらせよう。
マーケティングは、競合と戦うための“武器”である。
その武器を、自社で持たずにどう戦うつもりなのか?