もしあなたが──
「うちのホームページには“お気軽にお問い合わせください”って書いてあるから大丈夫」
「“お気軽にお問い合わせください”と書くことで、誠実な企業姿勢を示すことができる」
「顧客が気軽に問い合わせできるように、職員の笑顔の写真を載せておこう」
──などと思っているのなら、今すぐその根拠なき思い込みを捨てろ。
そのたった一文が、あなたの会社の売上を確実に吹き飛ばしている。
いや、もっと正確に言おう。
それは、見込み客の“検討意欲”を、自らの手で打ち消す行為である。
今の顧客は「まず問い合わせてから詳細を確認する」という行動をとっていない。
「最初から必要な情報が手に入る会社」だけを、比較検討の対象としているのだ。
そんな時代に、情報が乏しく、
しかも「お気軽にお問い合わせください」とだけ書かれたホームページを目にしたら──
顧客は、何も言わずに静かにそのページを閉じる。
そして、自分の知りたい情報がひと目で理解できる他社サイトに、
自然と意識が向かってしまう。
「お気軽にお問い合わせください」は敗北のサインだ
「お気軽にお問い合わせください」──
そのたった一言が、あなたの会社の売上を確実に奪っている。
これは煽りでも、誇張でもない。
なぜか?その一文は、こう言っているのと同じだからだ。
「うちのホームページには、顧客が知りたい情報は何ひとつ載っていません」と。
それは、営業を放棄した企業の“敗北宣言”に他ならない。
✔ 「お気軽にお問い合わせください」= 必要な情報が足りていないことの裏返し
✔ 顧客の目には、「わざわざ質問しなければ分からない、不親切な会社」と映る
✔ 実質、「我が社のホームページは不完全です」と堂々宣言しているようなもの
✔ 調達担当者は、そんな企業に構っていられない。“聞かずに済む企業”を選ぶだけだ
つまり、顧客が本当に求めているのは──
「ホームページに、自分たちの知りたい情報がすべて掲載されている企業」なのだ。
そして今、その期待に“完璧に応えている”のは──あなたの競合である。
業界別の導入事例。用途別の設計指針。目安価格。解説動画。よくある質問──
必要な情報がすべて揃っているから、顧客はスムーズに比較検討を進められる。
顧客は心の中でこうつぶやく──
「この会社は、わかりやすい。だから選びやすい。」と。
そして、ためらうことなくその企業に連絡を入れる。
では、あなたの会社には何がある?
自社技術者しか理解できない設計図。その道の専門家しか喜ばないスペック情報。
そして──「お気軽にお問い合わせください」と書かれたボタンが、たったひとつ。
そんな状態で「選ばれるはず」と考えているのなら──それはあまりにも楽観的すぎる。
選ばれる企業が必ずやっている“情報開示”という武器
今、社長であるあなたに求められているのは、たった一つの明確な行動だ。
それは「顧客がホームページを見ただけで、知りたい情報をすべて把握で
きる状態」を作ること。これこそが、売上を伸ばすための唯一の道である。
✔ スペックや機能だけでなく、「何に使えるのか」「誰が使っているのか」まで明記せよ
✔ 導入事例、業界別の製品ページ、よくある質問、価格の目安──すべてを開示せよ
✔ ホームページは“技術者目線”ではなく、“顧客の意思決定を後押しする資料”に変えろ
目指すべきゴールは、ただひとつ──
営業の説明なしでも、顧客が製品を理解し、
他社と比較しやすい環境を整えることだ。
そのような環境を整えたうえで、顧客から選ばれる企業になるには、
一つだけ、決してぶれてはならない基本方針がある。
それは、顧客が、判断に必要とするすべての情報を、あらかじめ開示しておくことだ。
情報を小出しにするのは、もはや時代遅れである。
顧客が尋ねる前に、あなたのほうからすべてを伝えきれ。
それが、“選ばれる企業”が最低限やっていることであり、
あなたの会社が“売れる企業”に生まれ変わるための、絶対条件でもある。
顧客からの問い合わせを期待する時代は、終わった
「お気軽にお問い合わせください」──
この一文は、「我が社は営業する気がありません」と顧客に宣言しているのと同じだ。
いまの顧客は、“問い合わせ後に検討する”という行動を取らなくなっている。
黙って調べ、黙って比較し、黙って決める。
そして最後に選ばれるのは──「最もわかりやすかった企業」である。
その一文──
「お気軽にお問い合わせください」は、
今すぐホームページから削除せよ。
代わりに、
「顧客が自分で理解し判断できるだけの情報が、
すべて整っているホームページ」に作り替えよ。
もはや、情報を出し惜しみする企業は真っ先に市場から淘汰される。
製品の価値を余すことなく伝えた企業だけが、競合の売上を奪い、市場を制する。
顧客が選ぶのは、「問い合わせたら、説明してくれる会社」ではない。
営業に説明されなくても理解できるよう、情報が丁寧に整理された会社である。
顧客にとっての「わかりやすさ」こそが、営業力の源であり、競合と
差をつける最大の武器なのだ。だからこそ、顧客に“最良の選択肢”として
選ばれたいなら、まず、必要な情報をすべて開示することから始めよ。
ホームページのわかりやすさを突き詰めれば、営業を増やさずとも売上は伸びる。
それを実現できる社長こそが、この半導体150兆円時代を勝ち抜いていくのだ。
そして、今この瞬間が──
“勝てる企業”への第一歩を踏み出す絶好のタイミングである。
社長であるあなたが、率先してホームページ改良に取り組め。
これこそが──半導体企業が令和の市場で生き残り、
勝ち続けるための唯一のマーケティング戦略である。