もし、半導体企業で働くあなたが、
自社SNSの「いいね」や「フォロワー」の数を見て
「よしよし、うまくいってるな」と思っているのなら──
今すぐ、その幻想を叩き壊せ。
その指標は、マーケティングではない。
それは、ただの承認欲求のオモチャだ。
いや、それどころか──
あなたの会社をじわじわ腐らせる「毒入りチョコレート」かもしれない。
「いいね」や「フォロワー数」は──死に指標だ
半導体企業が本当に追いかけるべきは、
売上に直結する“行動指標”である。
KPI(重要業績評価指標)を決めるとき、
SNSの「いいね」「フォロワー数」「チャンネル登録者数」……
そういった数字をKPIにした時点で、
あなたのマーケティングは死んでいる。
見た目は良い。コメントもたくさん付く。
“いいね”もリツイートも増える。
だが、問い合わせ数は変わらない。
商談にも繋がらない。
営業は言う。
「フォロワー数は増えてるのに、なぜ問い合わせは増えないんだ?」
──それは当然だ。
SNSで「バズった」からといって、
半導体ユーザー企業の技術者や購買担当者が即発注すると思うか?
……思わないなら、今すぐKPIを変えろ。
SNS上の数字は──“承認欲求の鏡”に過ぎない
「うわっ、すごい!こんなに“いいね”がついてる!」
「お、1万フォロワー達成!」
「面白い!カワイイ!ってコメントが殺到してる!」
──それで?
そのフォロワーの中に、
決裁権を持った技術者や購買担当者は何人いる?
“売上に繋がらないKPI”を追い続けることは、
燃えないゴミを毎月きれいに並べて自己満足しているのと同じだ。
SNSは、確かに有効な武器だ。
だが──使い方を間違えた瞬間、
それは「マーケティング」ではなく、「ごっこ遊び」に成り下がる。
半導体企業のマーケティングで本当に価値があるのは、
見える“承認”ではなく──
見えにくい“行動”と“成果”である。
間違ったKPIがもたらす、“成果ゼロのSNS”
例えば──こんな半導体企業があったとしよう。
SNS運用に注力し、目標は「フォロワー5,000人達成」。
毎週投稿を欠かさず、バズるネタも取り入れた。
その努力が実り、1年後には見事に目標をクリア。
担当者は社内報に登場し、
「マーケティング成功事例」として
社内外のメディアから称賛された。
──だが、その裏で何が起きていたか?
売上は前年比マイナス8%。
問い合わせは横ばい。
商談数も減少傾向。
つまり──
「見られてはいたが、買われてはいなかった」。
一方、別の企業はどうだったか?
彼らが追っていたのは、
SNSの“見栄え”ではなく──売上を生む数字だった。
✔︎ 月間の見込客獲得数
✔︎ ホームページからの問い合わせ率
✔︎ 問い合わせ後の商談成功率
結果はどうなったか?
問い合わせ件数は、月10件→ 16件に増加。
商談成功率は、24% → 32%に改善。
そして、売上は前年比プラス26%。
──この差を分けたのは、たった一つ。
「見る数字」が正しかったかどうか。
それだけだ。
成功したければ、KPIを変えろ
いま、あなたの会社のマーケティングKPIに、
こんな数字が含まれていたら──即刻、見直せ。
❌ SNSのフォロワー数
❌ いいね・リツイートの数
❌ チャンネル登録者数
❌ 女性によるコメント──「カワイイ」の数
これらは、“参考値”に過ぎない。
戦う武器にはならない。
代わりに、今すぐこう切り替えろ。
✔︎ ホームページのコンバージョン率(=資料請求者数÷閲覧者数)
✔︎ 月間の見込客獲得件数
✔︎ 商談化率(=営業へのパス率)
✔︎ 顧客獲得単価(=広告費÷顧客獲得数)
✔︎ 顧客1社あたりの平均契約金額(=売上額÷顧客数)
──これが、戦場で生き残るための数字だ。
スクール水着で五輪に出るようなKPIを追ってはならない。
「大和魂」や「モーレツ精神」にすがってはならない。
気合と根性でなんとかなる時代は、とうに終わった。
時代は、感覚ではなく“データ”で勝負する時代だ。
「映えるKPI」は、もはや──罪である。
あなたの会社が、本気でマーケティングで勝ちたいのなら──
まず、“見る数字”を変えろ。
それだけで、売上は変わる。