もし、半導体企業で働くあなたが、
「コンサルティング会社」や「広告代理店」という肩書きだけで、
「頼れそうだ」と判断しているのなら──

その思考は、今すぐ捨てろ。

それはまるで、
免許を持っていない人間に、新車のハンドルを握らせて
高速道路を走らせるようなものだ。
しかも、助手席にはあなたの会社の“運命”が乗っている。

いま、あなたが契約を検討しているそのコンサル。
──その人物は、本当に「マーケティング」を理解しているのか?

なぜ、“肩書き”に騙されてはならないのか?

理由はシンプルだ。

日本の広告代理店やコンサルティング会社に勤める職員の多くは、
マーケティング資格を持っていない。

──いや、資格がないだけならまだいい。
マーケティングの定義すら説明できない人間が、山ほどいる。

彼らは、こう思い込んでいる──

CMを作ることがマーケティング。
値下げをすることがマーケティング。
SNSを更新することがマーケティング。
ネット広告を運用することがマーケティング。
クライアントに期待を抱かせることがマーケティング。

──全部、間違っている。

彼らは、
「売上につながる戦略の構築」と、
「目立つだけの作業」の違いが、
まったく理解できていないのだ。

コンサルの実力を炙り出す「3つの質問」

では、どうすれば“使えないコンサル”を初期段階で見抜けるのか?
──あなたがすべきことは、面談や打ち合わせの中で“ある質問”をぶつけるだけだ。

何十枚もの提案書もいらない。過去の実績資料もいらない。
この3つの質問に、どう答えるか?それだけで実力が見抜ける。

しかも、質問はすべて実践的で、現場に直結したリアルな問いだ。
──相手の本質は、あなたが質問を投げた瞬間の
“目の泳ぎ方”と、“言葉の濁し方”にすべてが現れる。

✔︎ 質問1:
「競合は〇〇円で販売しています。ウチも値下げすべきですか?」

この問いに「はい」と即答するコンサルは、戦略思考ゼロのド素人だ。

半導体マーケティングは、
「価格で勝つ」か「価値で勝つ」かの二択しかない。

もし自社が、競合よりも低コストで製造できるなら
──値下げも選択肢になる。

だが、もし相手のほうが製造コストで有利なら?

価格はそのまま。
代わりに、顧客が「この会社を選んで良かった」と思える
付加価値を上乗せする必要がある。

──つまり、「値下げすればいいですよ」と軽く言う人間は、
“安さ”でしか勝負ができない凡庸な発想の持ち主だ。

そんな人物に、あなたの会社のマーケティングを委ねてはならない。
なぜなら、その助言は確実にあなたの会社の利益を削り取るからだ。

✔︎ 質問2:
「競合は〇〇という新サービスを始めました。ウチもやるべきですか?」

この問いに「やるべきです」と即答する者は、
模倣しかできない“へっぽこコンサル”だ。

半導体マーケティングにおいて重要なのは、ただ一つ。
それは、「自社のターゲットに本当に刺さる施策なのか?」という視点だ。

流行に飛びつくのは、照準の狂った水鉄砲を乱射するようなもの。
──たとえ撃った弾が100発でも、的に当たらなければ1円も発生しない。

さらに、
自社が競合より資金力で劣っている場合は、
模倣行動そのものが“死に筋”になる。

真似すれば、
「必ず」価格競争に巻き込まれ、
体力勝負の泥沼に引きずり込まれる。

マーケティングにおいて、
これは絶対に犯してはならない戦術ミスだ。

本当に優秀なコンサルは、こう言う。
「真似るべきは、同業ではなく“他業界”で成果が出ている施策です」と。
──つまり、引き出しの多いコンサルだけが、“戦わずして勝つ”戦略を描ける。

✔︎ 質問3:
「資金繰りが苦しいため、できるだけお金を使わず、素早く契約を取りたいです。
インターネットとDM(ダイレクトメール)、どちらの施策を優先すべきですか?」

この問いに「インターネットですね」と即答するコンサルは──即アウトだ。

まず確認しておくべきは、
「誰に対してマーケティングを行うのか?」という視点が
完全に欠けているということ。

たしかに、デジタル広告やSEOは
「あなたの会社をまったく知らない人たち」に認知を広げるには有効だ。

──だが、その分、
広告費は高く、反応率は低く、成果が出るまでに時間もかかる。

一方、
過去に一度でも取引のあった既存顧客に対して
DM(ダイレクトメール)でアプローチする場合、
話はまったく違ってくる。

✔︎ 相手はすでにあなたの製品やサービスの品質を知っている
✔︎ 信頼と実績がある分、契約までのハードルが圧倒的に低い
✔︎ コストも安く、反応も早い。“最短で成果”が狙える手段

つまり──問題は「インターネット vs DM」ではない。

「どの手段が有効か?」ではなく、
「誰に、どの手段が最適か?」で判断すべきなのだ。

それができないコンサルは、マーケティングを“ツールの選び方”レベルでしか理解していない証拠だ。この質問に限らず、何を聞いても「インターネットを優先すべきです」といった返事しかできないだろう。そんな人間にあなたの企業の未来を任せてはならない。

「聞けばわかる」は、最強の武器だ

この3つの質問で、あなたはコンサルの──

✔︎ 価格戦略と利益設計のセンス
✔︎ 自社ターゲットの適合性に基づいた判断力
✔︎ マーケ施策の“優先順位”を決める現場感覚

を一瞬で見抜くことができる。

もう、
“それっぽい見た目”や、“マーケティング知ってますオーラ”、
そして“自信たっぷりの営業トーク”に惑わされてはならない。

成果を出せる人間とだけ組め。
それ以外は、すべて排除せよ。


なぜなら──
あなたの会社は、実験台ではない。

半導体企業にとってマーケティングは、
“自社希望を叶えるための投資”である。

それを、素人に任せるというのは──
火をつけた札束を、笑顔で差し出すようなものなのだ。